鎮座地 島根県隠岐郡西ノ島町浦郷
御祭神 由良比女命(ゆらひめのみこと)
例祭日 7月28日
由 緒
「延喜式」の名神大社。島根県内六社の内の一社。
神事紹介
神帰祭
神事之時供物次第(安永7年、1778)によると、「九月晦日 神送り神事 御供 赤飯。十月晦日 神迎神事 御供 赤飯」とあり、由良比女神が出雲の神在祭に出られるのが前記神送りとつたえられ、それによって現在は帰神といわれる10月29日に祭儀を執行する。由良比女神は「烏賊(いか)」にのりお帰りとの伝があり、この夜は必ず由良の浜に烏賊の群れが寄るといわれ、これは現在でも変わらない。この祭りを「いか寄せ祭」と称している。
海上渡御祭
この祭礼の初めは明らかではないが、安永2年(1773)に定められた「祭礼之次第」によると旧儀を再興云々とあるところからすると、それ以前より斎行されていたものと考えられる。
現在は神社慣例の祭儀として執行。神船は、大型漁船三隻を組み合わせ、その中央に神輿を安置し、曳船多数にて供奉し、浦郷湾内を回って宮司宅の仮宮に着御。翌日夕刻、環幸の渡御となる。
氏子の若者はもちろん、遠近の若者数百神輿かぎその威勢の良さはまさに壮観である。島前一の船渡御として喧伝されている。
(島根県神社庁編 『神国島根』より抜粋)