鎮座地 島根県隠岐郡知夫里村
御祭神 天佐志比古命(あまさちひこのみこと)
例祭日 旧暦6月15日
由 緒
「延喜式」の式内社。
知夫里の先住者によってまつられた神とされる。続日本後記に「承和十五年二月巳酉奉授隠岐国天佐自比古神従五位下」とある。国内神名帖には「従一位天佐自彦大明神」とある。
現在も知夫村の総氏神として崇敬されている。
芸 能
例祭日前日夕刻、恒例に地芝居が奉納される。伝承によると明和年間(1764より)に始められ、寛政年間より盛んになり、文政年間にいたって同村多沢に良作という者があって振付し芝居踊を教えたという。この頃に建物が整備されたと思われる。
芝居小屋には4人で回す回り舞台も備わっている。また、観覧席も建物の正面野外に五段の石段状のものが設けられ特色あるもの。歌舞伎芝居の伝播を考える上で貴重である。
(島根県神社庁編 『神国島根』より抜粋)